組織マネジメント 誤解・錯覚・ズレ

組織マネジメントを行う上で、過去から現在進行系で様々な勉強をしてきました。
自分の整理を行いつつ、組織マネジメントで成果を出す必要がある方々向けに記事を書きます。

結論から言うと、組織マネジメントと聞いて、メンバーのモチベーションアップの行動しかイメージできない方は、日々のマネジメントを見直す必要があります。

日々の仕事を通して生まれる誤解や錯覚によるズレを正すことこそが求められるマネジメントの役割です。

誤解・錯覚に気づくということ

まず、普段の中でどのような誤解や錯覚が起きているのでしょうか。

誤解・錯覚のことを、「ズレ」として以降は書いていきます。
※誤解・錯覚 = ズレ

ズレが起きている状態というのは、歯車をイメージしても分かるように、噛み合っていない状態です。つまりは、物事が上手く前に進まない結果のことを指しています。

無理やり動かそうとすれば、動かなくもないのかもしれません。
が、確実に壊れてしまうでしょう。

それでは、壊れた歯車は外せばいいのでしょうか?ひとつの正解ではあると考えますが、歯車がない状態でがそもそも動きません。正解にするためには替えの歯車を用意する必要があります。

替えの歯車がすぐに手に入らない、既に用意されていない環境ではどうでしょう。
そう、歯車の修正が必要です。

歯車の修正を行うためには、何が原因で壊れているのか、歯車が壊れている理由を正しく理解する必要があります。

壊れている理由を理解せずに直したところで、本質的な問題解決には至っていないのですから、またすぐに壊れてしまう可能性があります。

「後ちょっと動けばいい・・・」という状態は営利団体においてはほぼないでしょう。

毎日安定稼働以上の動きを、これからAI・ロボットが本格稼働する世の中においては、安定稼働以上に毎日進化を求められるはずです。

壊れる理由を正しく知ることで、正しい解決策を作りだうことができるのです。

相互に発生するズレ

組織とは基本的には異なる価値観を持った人間の集団です。

ミッション・ビジョンに共感した人間を採用しているつもりでも、好きな食べ物・好きなスポーツ・好きな映画や本、女性・男性のタイプが完全に一致することはありません。

一致することはないことを理解した上で、一つの物事、目標。ゴールへと向きあって行く必要があるのです。

あなたのメンバーは、仕事における目標が何であるかを、全員一言一句違わずに言うことができるでしょうか?

2人ならできる。5人までもできそうだ。30人はギリギリかな。100人になったらどうだろうか。


組織サイズが大きくなるにつれて、価値観の数は増えていきます。
価値観が増えるごとに、ひとつの物事に対する認識というのが異なってきます。

これが

「相互に発生するズレ」の正体です。

「相互に発生するズレ」を正すためには何が必要であるか。
これまで触れてきた世の中の中で、このズレを非常に上手く正している組織があります。

それは宗教です。

各宗派ごとの違いこそあれど、信仰する神を仏を道しるべにして、「教え」というのを作り・広めていく。この教えから外れた人と違反者として隔離していくわけです。
この隔離から逃れるために、「教え」の範囲を超えた行動を取ることはないのです。

これを現代マネジメント風に言い換えるのであれば、

  • 教え = ルール
  • 隔離 = 降格・減給

なのです。

私は歴史的な物事について詳細を語れる程、知識があるわけではないのですが、エッセンスを取り入れるのであれば、こういうことです。

「相互に発生するズレを正す手段 = 罰を伴ったルールを明確にすること」

この活動なく、コミュニケーションに走るマネージャーが多いように感じます。
話を聞く、飲みに行く、、、。

これらは最後の手段であり、まず先にやるべきはルールの明確化だと考えます。


いたずらにコミュニケーションの時間を増やしても、解決に至るケースは少なく、逆に価値観の異なるお互い同士の「普通は」「常識では」論争になってしまいます。

事実に対するズレ

給料はどうして支払われるのでしょう。マネージャーの皆さんはどうして支払うことができるのでしょう。この問いに対する回答こそが事実に対するズレを確認する究極の手段です。

仕事をする目的が給料をもらうということは正しいですが、仕事を頑張ったら給料がもらえるというのは実は正しい解釈ではないと考えます。

  1. 顧客にサービス(価値)を提供する
  2. 価値を受け取ったユーザーから対価が支払われる
  3. その結果、給料が支払われる

この順序が大事だと考えます。仕事頑張ることが大事なのではなく、

顧客に価値提供をすること = 仕事

として捉えることが重要なのです。

価値提供をしている人は給料をもらう権利があるし、価値提供をしていない人は本質的には給料をもらう権利がないのです。

直接プロフィット業務を行っていない、バックヤード部門の人がこの記事を見ると怒り狂ってしまいそうですが、怒り狂っている人は大概、自分の仕事の価値を理解していない人間でしょう。

直接なのか、間接なのかは関係なく、自分が従事している仕事は、顧客に価値提供へとどう繋がっているかを理解し、他者に説明できるか否かが大事なポイントです。

モチベーションを上げるために給料を上げるという行為があると思いますが、これについては難しいところですが、本質的には社員の市場価値を下げる行為だと考えます。

給料が上がるというと、少なからずメンバーは自分の能力が上がった・認められると「誤解・錯覚」を起こしています。単にモチベーションアップのはずが、既にズレが起きてしまっている状態です。

ズレが起きた結果、態度が大きくなってしまうメンバーが生まれることを私自身経験しました。

周囲からは冷ややかな目で見られ、私自身も、どうにかせよと、他メンバーから指摘を受けました。私が指摘を受けること自体は問題はないのですが、問題はそのメンバーの今後です。

会社への不満が募り、退職する結果になるのですが、顧客への価値提供という本質的な結果を出していないことは転職時にはすぐに見破られてしまいます。見破られたメンバーがよほど口達者でなければ、受けては限られてしまいます。

すなわち、市場価値の低下が起きてしまっているのです。

最後に:ズレを知ることは組織マネジメントのスタート地点

今回は組織マネジメントを行う上での、誤解・錯覚 = ズレというのをテーマに話してきました。

大きく2種類のズレに切り分けて話してきましたが、マネジメントには回答がないという方が数多くいらっしゃるように、ズレの切り口も人によって差異が生まれるものと考えています。

今回私が提唱するズレとは何であるかを元に、皆さんも普段の現場で起きているズレというものに、是非目を向けてみてほしいです。

プレイイングマネージャーの方は、心を鬼にして、2日間プレイングを止める時間をとって欲しいです。

常日頃のメンバーとの会話の中からは見えてこない、あなただけが感じる違和感というのがズレの輪郭なのです。この輪郭を捉えるのに早くても1日、輪郭の中身(ズレの正体)を言語化するのに1日は確実に必要です。

私も基本プレイングマネージャーなので、こういった時間を取ることが非常に難しかった。毎日仕事に忙殺されてしまっていました。

しかし、マネージャー、リーダーが仕事に忙殺されていて、周りを分析しきれていない事実も、既にズレの始まりではないでしょうか?

土日祝日はしっかり休み、平日の時間の中で、このズレと向き合う時間を取ってみましょう。

Twitterで最新情報をチェックしよう